箱根登山鉄道のお話

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大人気の 箱根登山鉄道。計画はなんと明治時代。完成は1919年(大正8年)!100年以上の歴史を誇ります。

国内には、まだ蒸気機関車もろくに走っていない時代。電車というだけでも、宇宙ロケットを飛ばすような途方もない計画でした。

可能にしたのは、人々の情熱と、そしてリニアモーターカーとの意外な接点?


【目的は、海外からの観光誘致?】

箱根を訪れる人の半数が利用するとされる箱根登山鉄道。

ハイキング、観光客はむろんのこと、電車自体、その独自の風貌で「見る鉄」「撮る鉄」ファンにも今や大変な人気の鉄道です。

総延長は1500m。標高差は約700m(2013年に再測量し訂正)を、55分かけて登ります。

停車駅は11箇所で、最大勾配 80 ‰(単位パーミル。1kmに対して80m標高が上がること)は、現在、日本で最も急な勾配です。

鉄道の終着駅『強羅駅』からは、ケーブルカーでさらに5駅。終着駅『早雲山』までケーブルで引っ張ります。

ケーブルカーと言うと、宙吊りのものを思い浮かべがちですが、同じケーブルカーでも、箱根登山鉄道の場合は、ちゃんと線路がしかれていて、文字通り「地に足がついた」立派な鉄道。

それにしても、いったい誰が、こんな所に鉄道を敷こうと考えたんでしょう。

それも明治時代というのですから、驚きです。

目的は海外からの観光誘致というのですから、さらにビックリ。

だって飛行機のない時代ですから。

その少し前まで、ジョン万次郎がどうしたとか言っていたはず‥‥‥。


【ただの電車じゃない!】

箱根登山鉄道のスイスの有名な登山鉄道『ベルニナ鉄道』を参考にして計画されました。

今も、車両の名前に『ベルニナ号』というのがあるくらいです。

車両も主要電気部品はスイス製で予定されていました。が、実際はなぜか全てアメリカ製の電気部品。

「その頃からメリケンの外圧に弱かったのか‥‥」と思えばさにあらず。

この頃に第一次世界大戦が勃発し、スイス製品の輸入が困難になったため。

戦争は、こんな所にも影響を及ぼしたのですね。

ちなみに、この時の車体は国産。あの超伝導リニア中央新幹線の『日本車両製造』製。

面白いことに、登山列車である箱根登山鉄道の車両も、リニアモーターカー同様に磁石を用いています。

ご承知のように、超伝導リニアモーターカーは磁力を使って浮かばせているわけですが、箱根登山鉄道はその逆。最大勾配が 80 ‰ともなると、普通の車輪ではとても止まり切れないので、磁力を利用してブレーキ制動力を高めているのです。

と、言うことは‥‥‥箱根登山鉄道の線路を電磁石にすれば、車両が浮くのでは?

箱根でそれをやったら、鉄道というより、もはやアトラクションですね。


【箱根の鉄道車両】

オマケで、車両のことにも少し触れておきましょう。

前述のように、あらゆる点において箱根登山鉄道は、普通の鉄道と異なりますが、そこを走る電車も普通ではありません。

鉄道ファンが熱くなるのは、なんといっても「水まき装置」を備えていること。

急カーブの多い登山鉄道では、レールが摩耗しやすく、キシミ音が発生します。

一般の鉄道では、線路の側面に油を塗るなどして、これを防ぎますが、登山鉄道でやったら、それこそアトラクションですから。

そこで考えられたのが水まき装置。箱根登山鉄道の電車は、屋根の上に水タンクを備え、カーブにさしかかるとレールに水を自分でまくという優れもの。

現代でも使用されていますが、これも大正時代にはすでに備えられていたのだそうで。いやはや、日本の鉄道技術はすごいですね。

機関車トーマスに教えてあげたい。


今回のまとめ

箱根登山鉄道のお話
目的は、海外からの観光誘致?
ただの電車じゃない!
箱根の鉄道車両

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