スーパーではみりん風調味料や醗酵調味料がたくさん並んでいますが、それらと みりん は全く違うものです。
みりんはアルコール度が11~14%で酒類に分類されます。基本原料はもち米と米麹、焼酎で、糖度は45%以上、添加できるブドウ糖や水あめの量は原料米の重量の2.5倍までと規定されています。
みりん風調味料は原料が醸造用糖類、アルコール度を1%未満に抑え、糖、アミノ酸、有機酸などを添加してあります。
腐敗防止のため糖度を55%以上にしたものがほとんどです。
そして醗酵調味料は、原料はもち米と麹でみりんと同じですが、糖類やアルコール、もしくはみりんを加え、2%以上の塩を加えて不可飲処理をしたものです。
つまり、みりん風調味料にはアルコールによる調理効果は期待できませんし、醗酵調味料には塩分が含まれています。
みりんは「糖類使用みりん」「純米みりん」「長期熟成みりん」の3つに分類され、糖類使用みりんが市場の約90%を占めています。
しかし、本当のみりんの美味しさを求めるなら、添加物を使わない、もち米と米麹、米焼酎の旨味の詰まった純米みりんが一番です。
美味しいみりん 料理屋で使われている有名なみりん色々
みりんの調理効果
みりんには日本酒と同等のアルコールが含まれるため、肉を柔らかくしたり、魚の臭みを消したり、保存性を高めたりといった効果があります。
また、みりんは食材のペクチンを溶けにくくするため、柔らかい魚や芋などの煮崩れを防ぎながら甘みと照りをつけます。
液体なので均等に味がつき、浸透圧によって素早く中まで味が染み込みます。
消臭効果があるので古米に大さじ一杯程度加えて炊くと、嫌な臭いを抑えて艶やかに炊き上がります。
みりんの甘味成分はブドウ糖、オリゴ糖など多種類の糖類で構成されているため、ショ糖のみの砂糖より甘味が穏やかかつ上品でしっとりと料理が仕上がります。
抗酸化作用もあり、食材の脂質の酸化や香りの劣化を抑えます。
おすすめの美味しいみりん
「三年熟成 純米本味醂 福みりん」
福光屋 ブランデーを思わせる芳醇な香り、米由来の膨らみのある豊かな甘みが魅力です。
出しゃばらない優雅な甘みが素材の味を際立たせます。
「福来純三年熟成本みりん」
白扇酒造 化学調味料、食品添加物一切不使用の気品のあるすっきりとした甘さが特徴のみりんです。
出汁の味を引き立てる薄味の煮物や和え物に最適です。
「三州三河みりん」
角谷文治郎商店 三州三河みりん 純もち米仕込み 1800ml
角谷文治郎商店 2年もかけて熟成された純米みりん。
キリッとした甘さで料理を艶よく仕上げます。
赤い魚や鶏の手羽先、豚のばら肉など脂の乗った食材にも負けないもち米の力強い旨味が感じられます。
「九重櫻」
九重味淋 減塩栽培のもち米と米麹、米焼酎だけを使い、素材に徹底的にこだわった雑味のない綺麗な甘さが魅力です。
料理を選ばないので初めてでも使いやすく、失敗がありません。
商品の卸先の9割がプロの料理人という高品質のみりんです。
「一子相傳 小笠原味淋」
小笠原味淋醸造 熟成に4年を費やした高級感あふれる甘さで食前酒として飲んでも美味しい。
「味醂」をあえて「味淋」としている所に九重味淋の社名と同様に作り手のこだわりが感じられます。
アイスクリームに垂らしたり、炭酸で割ったり、もちろん料理にも。
「タカラ 本みりん 純米」
宝酒造 米とアルコールだけを使って作られた純米みりんにもかかわらず手に入りやすく、コストパフォーマンスが高いのが最大の魅力です。
後味のさっぱりした嫌味のない甘さで、素材や作り手を選びません。
日本酒と同じで美味しいみりんは飲んでも美味しいです。
食前酒に食後酒にいかがでしょうか。お気に入りの味醂が見つかったら、元旦のお屠蘇も手作りで楽しんでみてください。
大晦日の夜に味醂に屠蘇散を漬け込んでおけばいいだけです。
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