ステーキを美味しく食べる低温調理法のやり方と焼き方

niku

ステーキの美味しさは、香り、色、温度、食感、味わいで決まります。

この中で最も難しいのが食感、軟らかさの実現です。

肉の軟らかさは筋繊維の強度と保水性で決まります。

ステーキを美味しく食べる低温調理法のやり方と焼き方をご紹介します。


ステーキを美味しく食べる低温調理法

ステーキの焼き方として広く知られているのは、「フライパンを煙が出るほど高温に温め、塩胡椒をした肉を入れたら表面を焼き付けてひっくり返し、反対側も同様に焼いて中の肉汁を閉じ込める」方法です。

この焼き方が一般的だったのは19世紀のことで、現在ではステーキを美味しく焼くには適さないとされています。というのも、肉の表面を焼き固めても肉汁の流出を防ぐことができないことは実験からも明らかだからです。

また、近年ではグルタミン酸やグアニル酸、イノシン酸に代表される旨味成分と同じように、アミノ酸結合である肉のペプチドも、味わいの向上に役立つと言われており、ペプチドは60℃で6時間、遊離アミノ酸は40℃で6時間加熱した時に最も生成されるので、高温短時間調理では十分に肉の旨味を引き出すことはできないのです。


ステーキの美味しさと温度

ステーキの焼き方にはレア、ミディアムレア、ミディアム、ウェルダンの4種類があります。レアは中心温度が55℃~60℃以下で中の肉は赤く、ほとんど生です。

肉汁は多く軟らかい食感です。ミディアミレアは中心温度が60℃~65℃以下で、しっとりと軟らかく肉汁もたっぷり残っています。

ミディアムは中心部分が65℃~70℃で瑞々しさが薄れ、油脂を感じるようになります。

肉の中心が70℃以上になるとウェルダンで、赤味がなくなりパサついて硬くなります。

このように肉のたんぱく質は65℃を境に急激に硬さを増し、食感が悪くなります。理想的な肉の温度は60℃~65℃です。

しかし、65℃以下であっても短時間では旨味成分は増殖しません。

ましてや肉の上面は160℃以上、フライパンに接している下面では200℃以上になります。

肉の旨味を増しつつ、軟らかさを維持するには温度を40℃から60℃までゆっくりと時間をかけて上げていくことが大切です。


美味しいステーキの焼き方

旨味を十分に引き出すには、比較的低い温度を維持しつつ調理を行う低温調理法がありますが、中でも真空調理法と低温加熱調理法が有名です。

真空調理法

真空パックした食材を一定の温度で湯煎して温める方法で、大型チェーン店や機内食などで用いられています。

完全に真空にする機械は一般家庭にはあまり普及していないかもしれませんが、密封できる保存袋に肉を入れ、袋の口を開けたまま水に浸けて水圧で空気抜きすればそれに近い状態にすることができます。

湯煎は炊飯器の内釜に湯を張って保温機能を使えば手間がかかりません。

低温加熱調理法

オーブンの低温で加熱した後、余熱で温度を上げていく方法です。

温度管理が難しく、特に薄い肉では火が入り易いため技術と細心の注意が必要です。

その他の美味しさの要素である香りと色は、100℃以上の加熱によるメイラード反応で引き起こされるので、真空調理法や低温調理法で60℃まで温度を上げた肉はいずれの場合も重量の0.8%の塩を振ってから、熱したフライパンで表面を焼き付けます。

胡椒は焦げてしまうため、焼き上がってから振ります。

湯煎をするのも低温加熱も面倒なときは

冷たいフライパンに室温に戻した肉を入れ、弱火でじっくりと焼く方法がおすすめです。

家庭でならこの方法が一番手軽に美味しいステーキを味わえるでしょう。

ポイントは3つです。

  • 肉を常温に戻すこと
  • 塩は焼く直前に振り、焼き上がってから胡椒を振ること
  • 火加減は弱火で、最後だけ強火にして焼き目をつけること

肉は夏なら2時間、冬は5~6時間、焼く前に冷蔵庫から出しておきます。

冷たいままだと中心温度が60℃に達する頃には外側は焼き過ぎになってしまうので、肉の温度を20℃~25℃に上げておきます。

塩は早くに振ると浸透圧で肉汁がしみ出してしまいますし、胡椒は加熱すると風味が薄れ、焦げの原因になります。

牛脂を入れたフライパンで肉をじっくりと焼きます。

火加減はずっと弱火です。

肉の表面にうっすらと水分が見えたらひっくり返し、指で押してみて弾力があれば一瞬火を強めて香ばしい焼き色をつけます。

温めた皿に移し、アルミホイルで包んで5分ほど休ませてからいただきます。


まとめ

ステーキを美味しく食べる低温調理法のやり方と焼き方
ステーキの美味しさと温度
美味しいステーキの焼き方
湯煎をするのも低温加熱も面倒なときは

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