【登山とハイキングの境界線】
登山 とは、読んで字のごとし、当然「山に登る」ことです。
では、ハイキングとの違いは?
最近はトレッキングなるものも出て来て、いっそうややこしくなりました。
一般に、登山、トレッキングはアウトドア・スポーツ。ハイキングはレジャーに属します。
かたや運動で、かたや遊びなわけですから、なんらかの区別があるはずです。
ひとつの区別は目的地。
登山は山。当たり前。ハイキングは自然のあるところなら、まぁ、どこでもよいわけですが、山頂を目指すのであれば「登山」に入ります。
かつて、チョモランマにハイキングに行った人のことを聞いたことがありません。
しかし、マッターホルンは「ハイキングの名所」でもあります。むろん、麓までの話ですが。
高尾山はどうでしょう?
標高はほとんど八王子と変わりません(失敬)が、登山に行ったという人もいれば、ハイキングに行った、という人もいます。
【保険の世界ではちがう】
そんな違いどうでもいいだろう、とお思いでしょうが、こと保険の世界では違います。
登山には専門の保険があり、ハイキングは日常の旅行保険です。
したがって、登山で怪我や遭難した場合、担保されていない保険がけっこうあります。一般の保険は、自ら「危険」を買って出た行為は「お断り」なのです。
これに対し、登山用の保険は、『運動危険補償特約付旅行傷害保険』(モンベル)という戒名のように長い保険で、すでに名称に「危険」が付いています。
登山用の保険では、たとえば遭難した時の救助隊の有料分も補償対象になり、これが大きな違いでもあります。
そこから言うと、登山とハイキングの区別は明確です。
「遭難する可能性があるのが登山」です。稀にハイキングに行って、ビバーク騒ぎを起こす方もいらっしゃいますが。
(実際、モンベルの『山岳保険』では、ハイキングの遭難も対象になっている)
少なくとも、冬にハイキングした話は聞きませんから、このあたりが境界線でしょうか。
【英語のHikingは、Climingを含むカテゴリー】
英語で登山は、Climing。ハイキングはHikingです。
英語が日本語として馴染む時には、若干意味が歪むことがありますが、実はHikingは非常に広い意味を持っていて、登山を含んでいるのです。
動詞「Hike=徒歩で旅行する」みたいな意味ですが、ご承知の通り、ヒッチハイクもHikeを用います。
日本人がイメージするHikingは、おおよそPcnicで「遠足」のイメージ?
本来の「Hike」は、実はClimingもTrekkingもPicnicも含んでいるのです。
英語では意味が含まれていても日本では登山に行くのにハイキングとは言わないですよね?
今回のまとめ
登山とハイキングどう違うの?
登山とハイキングの境界線
保険の世界ではちがう
英語のHikingは、Climingを含むカテゴリー