登山でのクマ被害その歴史は

登山でのクマ被害その歴史は

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1963年7月槍ヶ岳槍平縦走路で学生2人がクマに遭遇、襲われて2人とも重軽症を負いました。

1970年7月北海道日高芽室山からペテガリ岳に向かって縦走中の福岡大学ワンゲル部パーティー5人中3人がヒグマの襲撃にあい、死亡しました。

1988年8月岐阜県上宝山北アルプスを縦走中の男性がクマに襲われ負傷しました。1997年8月長野県大町市爺ヶ岳で男性がクマに遭遇、襲われて重傷を負いました。

2009年9月乗鞍岳畳平でオスクマが出没、9人が重軽傷を負いました。

畳平バスターミナル北側の魔王岳付近からクマが突然飛び出し、まず登山客1人に襲い掛かり負傷させ、その後次々と登山客を襲い、負傷させ、さらに畳平駐車場に降りてきて観光客などを追い回し、土産物店の中にまで侵入して人を襲い、最後は地元猟友会によって射殺されました。

大人しいと言われるツキノワグマですが、一旦興奮すると凄まじい力で暴れまわります。

その典型的なケースです。

これらはニュースになって全国に報道された事件ばかりですが、この他にも各地区では数多くのクマ被害が発生しております。

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登山中にクマに襲われた事件は意外と少ない

クマの被害の内容を見ていきますと、キノコ狩り山菜取り、森の中の道を移動中、森の中のランニング、散策中、渓流釣りの最中、森の中で撮影中、森の中で作業中、渓流で休息中、狩猟中に、山中の旅館の駐車場で、そして登山中下山中などでクマと遭遇して事件となっています。

この中で最も多い事例は東北地方を中心とするキノコ狩り山菜取りの最中にクマに襲われたケースです。

夢中になっていてクマがすぐそばまで来ていても気づかない場合が多いようです。

そして次は山中で移動中にクマと突然遭遇するケース。

見通しが効かなくて藪や灌木で鬱蒼としたところでは至近距離でクマと出会ったら、人間もですがクマもパニック状態になります。

興奮したクマが人を襲う事例の多いケースです。

山中の登山道でも同じことです。

登山中に襲われたケースはキノコ狩りと比較すると圧倒的に少ない件数となっています。

特筆すべきは、これらの事件では親子クマが襲っているケースが少なからずあるということです。

親子クマは人を見たら子クマを守るため襲う可能性が大きいことを示しています。

クマ

出典URL: http://animalch.net/archives/6402866.html

クマの人身被害実態調査では環境省自然環境局の調査データを見ますと全国のクマによる被害状況が分かります。

とりわけクマによる人身被害は地域差が大きいことを示しています。


平成20年から平成26年まで7年間の全国の累計件数と被害者数

被害件数  550件

被害者数  609人

ツキノワグマによる被害件数  531件

ツキノワグマによる被害者数  584人

ヒグマによる被害件数      19件

ヒグマによる被害者数      25人

このデータから色々なことが分かります。

平成22年だけ他の年の倍以上の被害件数、被害者数となって突出している。

人身事故の最も多い県は長野県です。

続いて岩手県、秋田県となっています。

東北地方ではほとんどの県で人身被害が報告されています。

長野県だけ突出した数値が出ています。

特に北アルプス連峰は多くのクマが生息しており、また登山客も多く、クマと出会う率の高い地域ということが分かります。

東京都でも過去7年間で3件のクマによる人身被害が発生しています

この7年間で人身被害1件だけの県は三重県、奈良県、和歌山県、岡山県、山口県、徳島県です。

この7年間で人身被害がなかった県は愛知県、茨城県、千葉県、大阪府、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県です。

九州では最近クマを見かけた人がほとんどいなくて、捕獲実績もありません。

野生動物はクマだけではありません環境省の分類では獣類となっていますが、たくさんいます。

シカ、イノシシ、サル、ハクビシン、クマ、アライグマ、カモシカ、タヌキ、ネズミ、ヌードリア、ウサギなどが全国の山に生息しています。

人身被害以外にも農作物被害も大きな問題となっています。

シカの被害が最も多く平成26年度で年間65億2千5百万円、次いでイノシシの54億7千8百万円、3位はサル、クマは被害額3億9千万円で4位に位置しています。

ヒグマ

出典URL: http://yamatabi-hanatabi.com/higuma.html

ヒグマ、ツキノワグマともに人身事故を発生させる危険な動物ですが、繁殖率が低く絶滅の危険性をはらんだ動物です。

捕獲、射殺には許可が必要ですが、人との関わりあいの中で生息数の管理には十分な注意が必要です。

クマとの共存は大前提です。


まとめ

登山でのクマ被害その歴史は
登山中にクマに襲われた事件は意外と少ない
平成20年から平成26年まで7年間の全国の累計件数と被害者数

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