登山の唄アレコレ②

登山の唄アレコレ②

①では、有名な順に『雪山讃歌』『アルプス一万尺』を解説しましたが、他にもメジャーな山の歌は、とにかくたくさんあります。

今回は、これも有名な『山男の歌』を掘り下げてみましょう。

この歌、作者不詳なので言わせていただけ驚くほどグダグダです。


最も歌に歌われるスポーツ

とにかく山の歌は多いですね。

NHKの『みんなの歌』でとりあげられることが多く、前回の『雪山讃歌』『アルプス一万尺』のほか、『フニクリフニクラ』『早春賦』、そもそも『みんなの歌』第1回目の曲が、山の歌『おお牧場は緑』なのです。ホイ!

他のスポーツで、これくらい有名な歌があるか?と言いますと、誰しも口を閉ざさざるをえません。

野球の歌は? マラソンの歌って? サッカーの歌? ゴルフ?

徒競走、鉄棒、ラジオ体操は有名ですが歌はありませんし(『ラジオ体操の歌』は別に存在する)。

スキーには『スキーのうた』と『白銀はまねくよ』とか、有名どころが2、3曲ありますが、あれも「」です。

どうして登山の歌ばかりがそんなにあるのでしょうか?

鉄棒の歌』とかあってもよさそうなものですけどね。

「♪まわる〜〜まわるよ〜〜」みたいな?


山男よく聞けYO

根本には、日本は山国なので、山を愛して止まないことがあるでしょう。

そして最大の理由は、やはり「みんなで大声で歌える」からでしょうか。

逆に言うと、みんなで歌えなければダメなはずなのですが。

①でも紹介した『歌声喫茶』で流行った『山男の歌』。

「♪娘さん〜よく聞けよ〜 山男にゃ惚れるなよ〜」という自意識過剰の歌ですが、

これを正確に歌える方って、実はほとんどいないでしょう。

よほどの声楽家でもない限り、とにかくむずかしい。

それはもう、最近のラップとか、そんなもんじゃありません。ラップも歌うのは難しいですが。

いえ、音楽的に高度というのではなく、グダグダなのです。


手拍子が合わないYO

YouTubeでもなんでもけっこうです。この歌(山男の歌)を、手拍子を打ちながら聞いてみましょう。

2/4拍子(四分音符♩が1小節に2つ入ること)で始まるので、

ン・チャ、ン・チャ、ン・チャ‥‥

で手拍子を打っていきます。別に机をたたく、でもいいですが。

実際、このYouTubeには手拍子が入っていますが。

お気づきでしょうか?途中で、どうしても合わなくなります。

実は、『山男の歌』。途中でどういうわけか3/4拍子に変わるのです。

「♪山男にゃ惚れるなよ〜」の後。ここで手拍子は逆打ちになってしまいます。

このドリームズカムトゥルーもやらないような荒技!

別に2/4でも、歌おうと思えば歌えるので、おそらくは、元の歌を作った人、あるいは伝えた人が、山登りの途中で息が続かなくなったのではないでしょうか。

その後も聞き続ければ分かる通り、歌詞もグダグダ。意味は通じているのですが、まったく音符にハマっていません。後ろにいくほど、それは顕著になり、なんかヘタクソなラップを聞いてるような、そんな感じ?

これもたぶん、登山の途中でテキトーに歌ったんでしょうね。

当時の山男のワイルドさが、よく分かる歌ですYO

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